発達障がいのこどもの特徴とは?症状やサインを知って早めのサポートをしよう①
お子さんと過ごしていて、
「うちの子、一緒に遊んでいるお友だちと様子が違うみたい」
「みんなに比べて、不器用なのかしら」
などと、心配になった経験はありませんか?
子育てをしている親御さんなら、一度はお子さんの成長のスピードで心配や不安になったことがあるでしょう。
こどもの成長に個人差はつきものです。
とはいっても、言葉の遅れ、ずっと落ち着きがない、お友だちと遊ぶのが苦手などで日常生活の悩みが尽きない場合、それは発達障がいの特徴かもしれません。
そこで今回は、発達障がいのこどもの特徴をお伝えします。2回のうち前半のこの記事では、まず、発達障がいにはどのような種類があるのかをまとめてから、それぞれの特徴をご紹介します。
発達障がいは生まれつきの脳機能の偏り
発達障がいはこどもが生まれつき、脳機能の発達に偏りがあって、日常生活のさまざまな場面で支障をきたす障がいです。
「脳機能の発達の偏り」とは、得意なことと不得意なことが極端にはっきりしている、環境に合わせたり、コミュニケーションを取ったりするのが苦手、といった特徴は知られています。
発達障がいを持っていると、本人の特性が十分に活かされないまま日常生活を送られなければなりません。したがって、思うように能力を発揮できない、社会生活になじめないためメンタル的なストレスを多く抱えてしまう、など、発達障がいをきっかけに生き方や働き方にも影響を及ぼします。
かつて発達障がいは「障がい」としてとらえる考え方が主流でした。しかし現在では、障がいではなくその人の特性や個性としてとらえて、周囲のサポートを受けながら本人自身がよりよく過ごせる環境を整えることが大切だ、といわれるようになっています。
発達障がいの兆し
発達障がいにはいくつかの種類があります。それぞれ症状や日常生活での困りごとにちがいがあるものの、次のような悩みを持つことが一般的です。
・年齢に比べて言葉の遅れが心配
・集中力がないもののある分野に対しては周りがびっくりするほど集中する
・いつも落ち着きがなく過ごしている
・学校の勉強についていけない
・お友だちや先生など対人関係を築いたり、維持するのが苦手
ここで挙げた発達障がいの兆しは、大きく分けて3種類ある発達障がいの特徴と共通しています。つまり、発達障がいの可能性がある場合、言葉の遅れ、落ち着きのなさ、学習能力や対人スキルに問題が起きているケースが多いということです。
発達障がいには大きく3つの種類がある
発達障がいといっても、主に3種類に分かれます。
・自閉症スペクトラム障がい(ASD)
・ADHD(注意欠陥・多動性障がい)
・学習障害(LD)
最近は、テレビやネットの情報でも「自閉症」や「ADHD」という言葉を聞く機会が増えました。同じ発達障がいですが、それぞれ次のような特徴があります。
1.自閉症スペクトラム障がい(ASD)
以前、自閉症やアスペルガー症候群などと呼ばれていた発達障がいの新しい名前です。ASDと呼ばれることも多く、広汎性発達障がいも含まれます。
自閉症スペクトラム障がいの主な特徴は、次の2つです。
①社会性や対人関係が苦手で、社会的コミュニケーションが取りづらい
②こだわりが強く、ある分野にだけ極端に興味を示して一つのことを繰り返す
2.ADHD(注意欠陥・多動性障がい)
その名前の通り、注意力が低かったり、落ち着きがない症状が現れます。
ADHDの三大症状として
①不注意(集中力がない)
②多動性(落ち着きがなく、じっとしていられない)
③衝動性(何かを思いつくと突然行動してしまう)
といった特徴がよく知られています。
3.学習障がい(LD)
基礎的な学習能力に関するスキルが身につきづらい障がいです。
・聞く
・話す
・読む
・書く
・計算・推論する
このような能力がうまく発揮できないため、学習が困難になってしまいます。
専門的にはさらに細かく、字が上手く読めないディスクレシア(読字障がい)、上手く字が書けないディスカリキュリア(書字障害)、計算や推論が苦手なディスカリキュリア(算数障害)と名付けられています。
小学校に上がって本格的な学習がスタートすると発見されることの多い発達障がいです。ただし、知的発達には大きな遅れはありません。
まとめ:発達障がいのこどもの特徴とは?症状やサインを知って早めのサポートをしよう①
発達障がいには、
・自閉症スペクトラム障がい(ASD)
・ADHD(注意欠陥・多動性障がい)
・学習障害(LD)
の3種類があることがわかりました。それぞれ症状の特徴が異なるため、お子さんの日頃の様子をよく観察してサインが出ていないかキャッチすることが大切です。
次回は、発達障がいのこどもの特徴について、さらに掘り下げてご案内します。
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