発達障がいのお子さまが安心して通える運動教室はある?②
発達障がいのお子さまと運動について考える、2回目は、発達障がいをお持ちのお子さまが安心して通える運動教室の選び方についてご紹介します。
あたま・からだ・こころの発達に欠かせない運動。
しかし、発達障がいをお持ちのお子さまは、からだを動かすのが苦手なお子さまや、集団での行動にうまくなじめないことが多く見られます。
では、どのようにして運動を毎日の生活に取り入れればいいのでしょうか。
遊びや体操による運動療育のメリット
発達障がいのお子さまが楽しみながらからだを動かせるものに、運動療育での運動遊びや体操があります。
運動療育とは、脳と筋肉の感覚統合をサポートして、脳の機能的な発達をうながすことを目的に開発されたプログラムです。
体育やスポーツなどよりも、脳から出た指令をからだの筋肉や神経とうまく連携させて上手に運動できるアプローチを中心にしています。
運動療育では、たとえば、
・スタッフのからだの動きを見本にして同じように真似てからだを動かす
・流れる音楽のリズムに合わせてからだを動かす
・目と手足を一緒に動かす
といったプログラムが代表的です。
こうした運動のしかたを通して、脳の機能の発達や身体面での発育をうながしながら、感覚統合しやすい方向へとアプローチしていきます。
ルールが多く複雑になってくる体育やスポーツにくらべると、運動遊びや体操は発達障がいをお持ちのお子さまがスムーズになじみやすいのもメリットです。
遊びの要素が多いので、お子さまが楽しみながら自然にからだを動かす機会を作ります。
運動療育を通して体の発達もうながす
発達障がいのお子さまを対象にした運動療育は、脳の機能的な発達をうながすのを中心に開発されています。
しかし、遊びながら運動や体操を続けて行くと、筋肉や骨、神経などからだの発達にとても役立つのです。
発達障がいを抱えるお子さまが運動が苦手な場合が多いのは、脳と筋肉の感覚統合の問題にくわえて、もともとの筋力が弱くて思うように姿勢を維持できなかったり、手足を動かせなかったりするお子さまが少なくありません。
しかし、運動療育で自然なかたちでからだを動かしていくと、必要な筋肉がつく、神経や骨が成長する、といった効果が手に入ります。
また、運動は免疫力も高めるため体調が良くなったり、もし転んでもからだをうまく使ってケガをしないようにバランスが取れるようになったり、気持ちが明るくなったりなど、さまざまな効果が期待できるのです。
毎日の生活に運動療育を取り入れるには
運動療育の中で、最近注目を集めているのが「柳沢運動プログラム」です。
柳沢運動プログラムとは、柳沢秋孝先生(松本短期大学名誉教授)が開発したオリジナルの運動プログラムのこと。
運動遊びが脳の発達をうながして、こころとからだの発達にとても役立つという独自の理論をもとに開発されました。
運動と遊びをうまく組み合わせて、発達障がいのお子さまでも自然にからだを動かせるのが特徴です。
「くまさん歩き」、「カンガルージャンプ」など、楽しく遊ぶ感覚がポイントの運動遊びが知られています。
こうした「運動遊び」を中心にプログラムが作られているため、お子さまも無理なく楽しんで運動ができます。
・クマさん歩き
四つんばいになって、クマのイメージで歩きます。
支持力(からだを支える力)が身につくのが特徴です。クマさん歩きがうまくできるようになると、片足を上げて歩く、片足クマさんにもチャレンジします。
・カンガルージャンプ
両足をぴったり閉じた状態で、天井に向かってぴょんぴょんとジャンプします。
ジャンプにリズム感がついてきたら、縄跳びの要領で足元で動く縄に引っかからないようにジャンプ。
最後は、自分で縄跳びを繰り返しできるように練習します。
跳躍力(ジャンプする力)を鍛えるのが目的の運動遊びです。
体育やスポーツといったイメージと違って、お子さまが楽しく遊び感覚で体操できるのが、柳沢運動プログラムの運動遊びの大きな魅力です。
運動プログラムの効果
柳沢運動プログラムで運動遊びを続けると、次のような効果が期待できます。
・「できた!」という達成感や満足感が自信につながる
・「チャレンジしよう」という意欲を高める
・仲間と一緒にひとつのことをする連帯感が高まる
・コミュニケーションスキルが身につく
・相手への思いやりやその場の空気を察する力を育てる
このように、柳沢運動プログラムは、からだに必要な基礎体力を身につけながら、心豊かなお子さまを育てるプログラムとなっています。
柳沢運動プログラムを取り入れる放デイ・こどもプラス大阪
発達障がいのお子さまが通う放課後等デイサービス(放デイ)の中で運動療育を取り入れるところが増えてきました。
中でも吹田の放課後等デイサービスであるこどもプラス大阪では、柳沢運動プログラムを通してお子さまの発達支援を続けてきた実績を持っています。
「運動不足でからだの成長が心配」
「体操教室や水泳教室に通わせるのはちょっと不安」
「学校の体育やスポーツは難しいみたい」
こういった悩みを持つご家族なら、一度放課後等デイサービスを検討してみてはいかがでしょうか。
運動教室よりも発達障害のお子さまに合わせた運動プログラムで、あたまやからだ、こころの発達をうながす機会をお子さまに作ることができます。
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