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2023-04-03

発達障がいのこどもは不安が強いのはなぜ?過度の緊張に対する親の対処法

「急に予定変更すると不安がってパニックになる」

「初めての場所だと緊張して固まってしまう」

発達障がいのこどもの多くは、不安が強いことがあります。自分だけの強いこだわりや行動パターンがあるため、ちょっとでもいつもと違う状況になると、不安やこだわりが出やすくなるからです。

そのため日常生活に支障をきたす場合や、新しいことにチャレンジするのを避けたりする場合など、不安が強い特性によってこどもの成長に大きな影響を与えることが少なくありません。

では、不安が強い発達障がいのこどもはどのような特徴やサポートでの注意点があるのでしょうか。

発達障がいで不安が強いこどもをお持ちの方が知っておきたいポイントをまとめて紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

発達障がいとは

発達障がいは、生まれつき脳機能の働きに偏りがあるため、こどもの頃からさまざまな特性を持っている状態をいいます。自閉症スペクトラム(ASD)やADHD(注意欠如・多動症)、LD(学習障がい)などが代表的です。

発達障がいを持って生まれてくると、日常生活で困りごとが多く、こどもは生きづらさを感じるケースが多く見られます。発達障がいの特性と本人の本来の個性とが合わさるため、こどもによって一口に発達障がいといってもさまざまな現れ方があります。

発達障がいで不安が強い種類

発達障がいのうち、自閉症スペクトラム(ASD)やADHD(注意欠如・多動症)などのこどもは不安が強い傾向が現れやすいといわれています。

それぞれに発達障がいの特徴を確認しておきましょう。

自閉症スペクトラム症(ASD)の特徴

自閉症スペクトラム症(ASD)は、対人関係やコミュニケーションが苦手で、こだわり行動が強く現れる発達障がいです。

人間関係を築いたり、維持したりするのが苦手なため、社会生活でコミュニケーションが取りづらくなります。また、相手の表情や気持ちを察したり、場の空気を読み取ったりするのが難しいほか、集団生活のルールを理解することに困難さがある場合も多く見られます。

また、自分だけの順序や段取り、やり方などマイルールにこだわりが強いのもASDの特性です。何かを進める際の順番や物の置き方、自分だけのやり方にこだわりがある、強い好奇心がある反面、自分の興味がないことには無関心、などの傾向が顕著です。ただ、こどもによって、こだわりの強さや対象となる物事はバリエーションに幅があります。

ADHD(注意欠如・多動症)

ADHD(注意欠如・多動症)は、次の3つの特性が見られる発達障がいです。

  • 不注意:集中力が乏しい
  • 多動性:じっとしていられない
  • 衝動性:思いつきで突発的に行動してしまう

例えば、「授業中にじっと集中して座ることが苦手」「忘れ物が多く、予定をよく忘れる」「整理整頓が苦手」「後先考えずに目先だけで判断してしまう」などの特徴を持っています。

なお、こどもによって3つの特性の現れ方はさまざまです。

なぜ発達障がいのこどもは不安が強いのか

発達障がいのうち、自閉症スペクトラム症(ASD)には感覚過敏という発達障がいの特性があります。特定の感覚が鋭いため、周囲の刺激に過敏な反応をしてしまうのです。

五感のどの感覚に過敏さが現れるのかはこどもによって異なります。特定の音に反応する聴覚過敏や、日光や照明に反応する視覚過敏、衣類など特定の衣服に反応する触覚過敏などが組み合わさって、生活する上で苦手な感じが続きます。

そのため、日常生活で、安心して過ごせる環境が決まっていること、周囲のちょっとした変化に気づきやすいこと、などが原因で些細な変化があると過度の不安や緊張が起きやすくなるのです。

不安によるパニックが起きる原因とは

過度の不安や緊張が続くと、こどもはストレスによる心の負担が大木区なり、外部の刺激情報をうまく処理できなくなります。また、行動を自分でコントロールするのが難しくなるため、不安がいっそう強くなっていく流れに陥ってしまいます。

発達障がいのこどもは、次のようなシーンで不安が強くなります。

・物事の見通しが不透明なとき
・新しい場所や人と会ったとき
・スケジュールが急に変わったとき
・感覚過敏により自分にとって深いな刺激を受け続けて限界に達したとき
・自分だけのこだわりの順序やマイルールで物事をこなせないとき
・体調不良や過度に疲労が溜まっているとき
・過去の嫌な思い出がふと頭に浮かんだとき

このように、自分の中のストレスの限界を超えたときや、体調不良などによって心身の状態が不安定な場合に強い不安に襲われて、パニック状態になります。

また、自閉症スペクトラム症(ASD)の二次障害で不安を感じやすくなる場合があります。

二次障害とは、ASDの特性が原因となり、身体的な症状や行動の変化が見られる状態です。内在化障害と外在化障害の2種類に分けられます。

内在化障害

身体面や精神面でのさまざまな症状を訴えるタイプです。うつ病やパニック障害、対人恐怖症をはじめ不安障害などを発症します。やる気が低下する、落ち込みが強い、不安で過度に緊張する、といった症状が代表的です。

外在化障害

社会的な問題行動や犯罪行為を起こしてしまう症状です。家庭内暴力や不登校、万引きや暴力沙汰などが挙げられます。

このうち、内在化障害で不安障害が強く現れるこどもは、パニック障害や対人恐怖症、強迫性障害といった社会生活に影響する症状が見られることが多いです。とくに全般性障害の場合、日常生活にお

いて相手のちょっとした言葉の使い方や行動を必要以上に気にしてしまいます。

こどもの不安が強いときの親の対処法

こどもの不安が強いとき、親はどのような対処法を取れば良いのでしょうか。具体的には次の6つの方法があります。

・傾聴する
・不安の原因を取り除く
・休憩を十分に取らせる
・深呼吸をさせる
・不安な気持ちを数値化させる
・不安の原因を言葉やイラストに置き換える

とくに2番目の「・不安の原因を取り除く」という点は、身近な存在である親御さんが日々のこどもを観察して、原因となる物事を先回りしてサポートする大切なポイントです。

では、ひとつずつ見ていきましょう。

・傾聴する

こどもが不安が強いとき、過度の緊張状態にあるときは、まずこどもの気持ちになって話をよく聞いてあげましょう。

相手の立場に立って、共感的な態度で話を理解しようとする心理カウンセリングの技術を「傾聴」と呼びます。相手の話を否定せず、遮らないこと、じっと理解する姿勢を示して、共感してあげるだけでも、こどもは不安が減って安心感を覚えます。

・不安の原因を取り除く

自閉症スペクトラム症(ASD)の特性である「こだわり行動」が強い場合は、急な予定変更はしない、新しい場所に行ったり、初めての人と会ったりするときは事前に何度も伝えておく、といった配慮が大切です。

また、同じ環境を好む傾向が強いため、模様替えや整理整頓をするときはこどもの気持ちを確認しながら残す物、処分する物を分けるようにしてあげましょう。

・休憩を十分に取らせる

特定のものに興味や関心が極端に強いため、疲れ果てるまで何かに熱中することが少なくありません。遊びでも勉強でも、好奇心旺盛で突き進むことは悪くはありませんが、長時間休憩なしで続けると過度の疲労やストレスを抱えて不安に変わる場合があります。

そのため、親御さんはこどもが遊びや趣味などに熱中していたら適度に休憩を取らせたり、間で散歩や風呂など別のイベントを挟んだりして、疲れすぎないようにさせることが大切です。

・深呼吸をさせる

発達障がいのこどものなかには、深呼吸がうまくできないケースがあります。鼻から息を吸って、お腹に溜め込み、口からゆっくり吐いていく、という腹式呼吸が苦手なことが多いのです。

不安や緊張状態が高まると、人は呼吸が浅くなり新鮮な空気を取り込むづらくなってパニック状態に陥りやすくなります。

自分で深呼吸ができるトレーニングを積んでおきましょう。不安が強いときに親御さんが一緒に深呼吸をして気持ちをリラックスさせることができるので、ぜひ普段からこどもと練習しておいてください。

・不安な気持ちを数値化させる

今の不安な気持ちが、0から10の間のどのくらいのレベルなのか、数字で表してもらいましょう。時間とともに不安がどのくらい変化したのか、数字をもう一度聞いてみます。すると、こども自身で心が落ち着いている様子を確認できるため、不安の軽減につながります。

・不安の原因を言葉やイラストに置き換える

なぜ不安になったのか、その理由をこどもと一緒に話し合って言語化してあげましょう。お気に入りのぬいぐるみが見つからないときは「大好きなぬいぐるみがどこかに行っちゃったんだね」と言葉にして今の状況を伝えます。

言葉によるコミュニケーションが難しいこどもの場合は、不安な様子の顔を描いたイラストをこどもに見せて、今の気持ちが不安になっているのだという事実を客観的に理解できるように工夫してみましょう。

まとめ:発達障がいのこどもは不安が強いのはなぜ?過度の緊張に対する親の対処法

発達障がいのこどもは特性と個性が合わさって、ちょっとした場面で不安が強い、過度に緊張するといった場合が多く見られます。

とくに自閉症スペクトラム症(ASD)やADHD(注意欠如・多動症)のこどもは、こだわり行動や感覚過敏といった傾向が強く、わずかな変化や刺激にも強く反応して不安を感じやすいので注意が必要です。

こうした不安が強いこどもは、日常生活でさまざまな困りごとを抱えて、生きづらさを感じています。とくに生活習慣を身につけることや、コミュニケーションスキルを覚えるのが困難なこどもが多いため、早いうちから適切な発達支援を受けることがポイントです。

発達障がいのこどもたちが通所する放課後等デイサービス「こどもプラス大阪」では、不安が強いこどもたちの生きづらさを和らげる療育に力を入れています。社会性を訓練するソーシャルスキルトレーニングを通して、不安が強い場面になってもこどもの力で気持ちをコントロールしやすくなるのでおすすめです。

こどもの不安が強い様子に悩んでいる親御さんは、ぜひ一度、吹田の放デイ「こどもプラス大阪」にご相談ください。

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