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2023-09-29

子どもの「グレーゾーン」とは?診断テストの役割と活用法を知ろう 前篇

「なんとなく子どもの行動が普通とは違うような気がするけれど、具体的に何が違うのか分からない。」

子どもが普通とは異なる行動や反応を見せる場合、多くの親は不安に思います。

このようなぼんやりとした不安を持っている親は少なくありません。

何か問題があるのか、それとも単なる個性なのか、判断が難しい場面もたくさんあります。

そこでこの記事では、そのような親御さんの悩みに寄り添い、「グレーゾーン」と呼ばれる微妙な状態にある子どもたちについて詳しく解説します。さらに、この不確かな状態をしっかりと評価するための診断テストについても、その意義と役割を明らかにします。

前篇と後篇に分けて詳しく解説していきますので、ご一読ください。

「グレーゾーン」って何?

こどもの子育てで耳にする「グレーゾーン」とはどのような意味なのでしょうか?

下記で詳しく紹介します。

グレーゾーンとは

「グレーゾーン」とは、はっきりした障害や症状が確認されないものの、こどもと接していて何らかの違和感や問題が存在する状態を指します。この状態は一般的な発達段階とはやや異なりますが、特定の診断に該当しない場合が多いです。

具体例として、一般的な年齢に比べて言葉の発達が遅いが、言語障害とは診断されないケースがあります。

グレーゾーンと診断される一般的な症状

グレーゾーンと診断される主な症状はどのようななものでしょうか?

一般的には、社交性に問題がある、集中力が続かない、過度な興奮や不安などが見られます。

たとえば、学校での成績は平均以上でも、友達作りに苦労している子どもがこのカテゴリに入る場合があります。

さらに詳しい症状を知りたい方は、下記の記事もご参照ください。

発達障害のこどもの判断基準とは?症状や診断方法を知ろう① 

 

親が気づくこどものシグナル

親の立場でこどもがグレーゾーンだと気づくシグナルは以下の2つが考えられます。

行動パターン

親が気づく最初のシグナルは多くの場合、子どもの行動です。例として、一般的な遊びに興味を持たない、または特定の遊びにのみ集中するなどがあります。

具体例を挙げると、他の子どもたちは砂遊びを楽しんでいるのに、自分の子どもだけがずっと滑り台だけで遊んでいる、という状況が該当します。

学校や友達との関係

また、学校での人間関係や成績にも影響が出る場合があります。

具体例として、成績は良いが友達が少ない、或いはクラスで浮いていると感じることがこのシグナルに該当します。特に、親が参観日に行った際に子どもがひとりでいることが多い場合、注意が必要です。

診断テストの重要性

グレーゾーンかどうかを知る場合、医学的な診断テストが効果的です。

以下で診断テストの重要性と受ける際の流れを紹介します。

専門家による評価

グレーゾーンの状態を正確に把握するためには、専門家による評価が不可欠です。特に、心理テストや観察を通じて、より深い洞察を得ることができます。

具体例として、医師や保健師など専門家が実施する「子ども用発達スケールテスト」などがあり、こちらのテストで得られる結果をもとに、子どもの発達状況を評価します。

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テストのやり方と種類

診断テストは一通りではありません。

親子のインタビュー、質問紙、実技テストなど、さまざまなスタイルがあります。

一例として、問題解決能力を試すためのパズルテストがよく使用されています。

以下では、主なテストのやり方と種類について紹介します。

  • 親子のインタビュー

    こちらは非常に基本的ながら重要なステップです。専門家が親や子どもに対して具体的な質問を投げかけ、その反応や回答から子どもの状態を評価します。例えば、「友達との関係はどうですか?」といった質問がされることが多いです。
  • 質問紙 

    親や教育関係者、時には子ども自身が記入することもあります。これによって、日常生活や学校での状態を数値化、客観化します。具体例として、ADHDの疑いがある場合、専用の質問紙が用いられることがよくあります。

  • 実技テスト 

    これは子どもが実際に何かを行う形のテストです。問題解決能力や認知能力、運動能力などを評価します。具体例としては、問題解決能力を試すための「パズルテスト」があり、このテストでは子どもが与えられたパズルをどのように解くかを観察します。

  • 観察 

    これは主に専門家が行います。医師の場合、診察に当たる方法です。なお、時には親も参加することがあります。子どもの日常の行動や反応を観察し、そのデータを元に評価を行います。例えば、集団での活動中にどれだけ協調性があるか、注意力が続くかなどが確認されます。

これらのテストは、単独で行われる場合もあれば、複数組み合わされる場合もあります。そのため、一つのテストだけで全てを判断するのではなく、総合的な評価が重要とされています。

下記で実際に医師から診断を受ける場合の流れを解説しています。ご一読ください。

発達障がいのこどもがクリニックで診断を受けるまでの流れ|診断基準や受診時の注意点

まとめ:子どもの「グレーゾーン」とは?診断テストの役割と活用法を知ろう 前篇

この記事では、グレーゾーン症状に対する理解について見ていきました。

「グレーゾーン」は医学的に明確な障害には該当しないが、何らかの違和感や問題が感じられる状態を指します。こどもを理解する際に非常に重要なポイントであり、きちんと評価するためには診断テストが不可欠です。

診断テストは、グレーゾーンの状態を詳細に評価し、対策や次のステップを検討する上で非常に重要です。専門家の評価を通じて、具体的なアクションプランや支援策を考える材料が得られます。

このように、グレーゾーンの状態にある子どもを持つ親にとって、こどもの状態を理解することと診断テストの結果を参考にすることは初めの一歩と言えます。

この記事がその第一歩になれば幸いです。

次回の後編では、「グレーゾーン」における具体的な対応策やサポートの形について詳しく解説します。お楽しみに!

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