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2023-01-10

発達障がいのこどもにエビリファイが使われる理由は?注意点やリスパダールとの違いも解説

「発達障がいのこどもにエビリファイが良いってホント?」

「エビリファイってリスパダールって発達障がいのどんな症状に使われるの?」

こどもの自閉スペクトラム症で見られる癇癪や攻撃性に対してエビリファイが処方されるケースが増えています。

そこでこの記事では、エビリファイの薬の特徴や副作用、リスパダールとの違いなどについてまとめて紹介します。

病院でエビリファイを勧められたり、エビリファイで症状が落ち着かないか気になっていたりする親御さんは、ぜひ読んでみてください。

「発達障がい=薬を使用する」ではない

医師から発達障がいの診断を受けたからといって、すぐに薬を使用するケースはあまりありません。

お家や学校などの環境整備やサポートをしても、日常生活に支障をきたす、家族や同級生などに暴力をして危険なことがある、といった場合に、医師が飲み薬を提案することが一般的です。

自閉スペクトラム症(ASD)やADHD(注意欠陥多動性障がい)を持つこどもたちは、自分の置かれている立場や対人関係に対する理解が難しいため、日常生活で悩みごとが多い、不安やイライラを感じているケースが多く見られます。したがって、ちょっとしたことでイライラしたり、パニックになったりして、周囲をビックリさせることが少なくありません。

また、周囲の状況をうまく把握したり、コミュニケーションを通して相手の気持ちを察したりすることが苦手なので、被害妄想を感じやすいのも特徴です。疑心暗鬼が生じて癇癪を起こしたり、突発的な行動を取ったりすることもしばしばです。

発達障がいの症状で心配なのは、後者の「被害妄想による癇癪や衝動的な行動」のほうです。

こうした癇癪や衝動性は、何かに対する攻撃性として現れます。もし外部の対象に向けられたときは、周りの誰かを傷つけたり、物に当たったりしてしまいます。一方で、内側に向けられたときは、自傷行為に走ることとなります。そのため、本人や他人をケガを負わせる危険があるときは、発達障がいの薬を使うかどうか考える必要があるでしょう。

さらに、自閉スペクトラム症の代表的な症状であるこだわりの強さも、場合によっては薬物療法が必要な場合があります。「自分だけのルールでやらないと気が済まない」「物事の予定や順序が変更されるとパニックになる」など、強いこだわりのせいで環境に適用できず、家庭や学校の生活が困難になるようなときも当てはまります。

強い症状を抱えたまま日常生活を送り続けると、生活の流れやルール、習慣に馴染めずにストレスが大きくなる、抑うつやPTSD(心的外傷後ストレス障がい)になってしまうことも多いため、薬剤を使って二次的な障がいをコントロールすることが大切です。

発達障がいに処方が増えているエビリファイとは

発達障がいのこどもによって強く出る症状に違いがあります。医師は現れる症状によって中枢神経刺激薬や抗精神病薬、抗うつ薬(SSRI、SNRIなど)、抗不安薬、抗てんかん薬などを使い分けて処方します。

発達障がいの症状は種類が多く、不安や攻撃性、睡眠障害などに合わせて、抗ヒスタミン薬や循環器用薬などを使う場合があります。

このうち、最近、発達障がいの自閉スペクトラム症(ASD)で処方されるケースが増えているのがエビリファイ(アリピプラゾール)です。

エビリファイの特徴

エビリファイとは、統合失調症や双極性障がいにおけるそう状態の改善、うつ病・うつ状態への効果を謳った抗精神病薬です。一般名をアリピプラゾールといいますが、通常は商品名のエビリファイと呼ばれています。

2016年になって、「小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性」の効能が追加されました。

「易刺激性」とは、発達障がいの自閉スペクトラム症の症状のひとつです。ちょっとした周囲の環境変化でかんしゃくを起こしたり、怒り出したり、自傷行為をしたりなど、突発的な感情の爆発を指します。自閉スペクトラム症を持つこどもは、易刺激性が強く出ることが多いので、お友だちと遊んでいてかんしゃくを起こして相手を叩いてしまった、などのトラブルで悩んでいる親御さんは少なくないのではないでしょうか。

脳を興奮させるドーパミンが大量に分泌されると、人は易刺激性が強くなります。エビリファイを飲むと、過剰なドーパミン分泌をコントロールして適切な量に抑える効果が期待できます。一方で、ドーパミンが少ないときは、分泌を刺激して脳の働きを活性化するように働きかけます。このように、エビリファイには、ドーパミンが分泌するバランスをサポートして、気持ちを安定させることができるのです。

これまで大人の統合失調症や躁状態・うつ状態に使われていたエビリファイが、こどもの発達障がいの症状にも使えるようになったため、小児科の現場で処方されるケースが増えています。

エビリファイの歴史

エビリファイは、1988年、大塚製薬によって発見・開発されました。2002年にはアメリカで統合失調症の治療薬として承認を受けると、60以上の国と地域で使用される抗精神病薬となっています。

アメリカで小児の自閉スペクトラム症に対する効能や効果の承認されたのは、2009年のことです。その後、日本でも2011年から国内の小児医学の学会で議論が始まり、2016年に6〜17歳の易刺激性の症状を持つ小児患者への使用が承認がされました。

エビリファイの効能や使い方

エビリファイは、日本にも約10万人の自閉スペクトラム症の患者が悩んでいる易刺激性に対する画期的な飲み薬です。

易刺激性が強く現れると、コミュニケーションや対人関係でつまづいたり、かんしゃくや攻撃性、自傷行為などで自分や家族、周囲の人たちを傷つける可能性が高くなります。しかし、小児科では、易刺激性に対する安全な薬が限られていた、体重増加や眠気などの副作用で学校生活に支障をきたしていた、といった問題がありました。

エビリファイは、これまで小児科で使われていた抗精神病薬と違った新しい薬理作用を持っています。ドーパミンの分泌量のバランスを図って気持ちを安定させる働きを持っていることが特徴です。

エビリファイには錠剤や散剤、内用液、注射剤などがありますが、原則6歳以上18歳未満の小児の自閉スペクトラム症に使用する場合は、飲み薬が処方されています。

エビリファイとリスパダールとの違い

エビリファイと似たようなお薬にリスパダールがあります。

エビリファイの主な働きは、ドーパミンの分泌作用をコントロールすることです。

一方で、リスパダールはドーパミンだけでなくセロトニンという神経伝達物質にも働きかける治療薬です。

また、リスパダールは原則6歳以上から使えるエビリファイより1歳早い5歳から使用できます。こどもの体重に合わせて用法用量が異なるのも、エビリファイとの大きな違いです。

治療する医師によってエビリファイとリスパダールの使い分ける判断基準は異なります。診察で得られた情報をもとに、エビリファイから処方して、合わなかったらリスパダールに切り替える、といった使い方がよくあります。さらに、小児に使う場合、リスパダールにはジェネリックが処方できますが、エビリファイは処方できません。

エビリファイを飲ませたいと思ったら

エビリファイは、町のドラッグストアや薬局で誰でも買える薬ではありません。医師の診察を受けて処方箋を書いてもらい、調剤薬局に行くと薬剤師の説明の下で購入ができます。

そのため、エビリファイなど発達障がいのお薬を試してみたいと思ったときは、かかりつけの小児科や地域の小児神経科のクリニックを受診しましょう。もし普段通っている病院がなくて、どの病院やクリニックに行けばいいかわからない場合は、お住まいの市町村の保健所に相談すると紹介が受けられます。

「エビリファイについて詳しく知りたい」

「こどもがかんしゃくや人間関係のトラブルを起こして困っている」

そんなときは、まず小児科や小児神経科などのクリニックに相談してみましょう。

まとめ:発達障がいのこどもにエビリファイが使われる理由は?注意点やリスパダールとの違いも解説

エビリファイは発達障がいの診断を受けていること、かんしゃくや攻撃性、自傷行為などで日常生活に大きな困難を抱えていることを中心に、小児科医の診断で処方されるお薬です。

そのため、お薬の特徴や効能・効果、用法用量について医師や薬剤師の説明を受けた上で、正しく飲み続けることが大切です。

もしエビリファイが気になっている、日常生活の困りごとを改善するためこどもさんに飲ませてみたい、といったときは、お近くの小児科クリニックに相談してみてください。

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