発達障害の種類と発達支援のポイントを知ろう②
前回は、発達障害とはなにか、代表的な3種類の呼び方をご紹介しました。
今回は、具体的に主な発達障害の種類の特徴についてご説明します。
自閉症スペクトラム障害(ASD)
以前は、自閉症やアスペルガー症候群と別々に呼ばれていた発達障害を、まとめて自閉症スペクトラム障害(ASD)と呼ぶようになりました。
・社会生活でうまくコミュニケーションが取れず人間関係を築くのが難しい
・行動や興味が極端に偏っている
・反復行動が目立つ
といった特徴を持っています。
このほか、感覚が極端に鋭い(感覚過敏)、反対に鈍い(感覚鈍感)といった特徴を持つ場合もあります。
・自閉症
自閉症の大きな特徴は、次の3つです。
①社会性や対人関係の障害がある
例)人に興味を示さない
②コミュニケーションが苦手で言葉の発達が遅れている
例)オウム返しをする
③行動や興味に偏りがある
例)同じ遊びや同じやり方にこだわる
現在、自閉症という診断名はありませんが、広く普及していて、法律や行政で今も使われています。
ADHD(注意欠如・多動性障害)
ADHDの主な症状は、
・不注意
集中力がない、忘れ物が多い、気が移りやすい
・多動性
じっとしていられない、勝手に体が動いてしまう
・衝動性
思いついたら行動せずにいられない、感情や欲求をコントロールしづらい
といった特徴が知られています。
学習障害(LD)
話を聞いたり話したりすることや、読み書き、計算が苦手な症状の強い発達障害のひとつ。
知的発達に大きな遅れがないのがポイントです。
学習障害は、次の3つに細かく分けられます。
①読字障害(ディスレクシア)
・音読が苦手だったり、読み間違いが多い
・文字や文章を読めても意味を理解しづらい
・文章を呼んであらすじを説明したり、要約したりするのが苦手
②書字障害(ディスグラフィア)
・バランスのとれた文字を書けない
・板書や本の文章を書き写すのが苦手
・自分の考えを文章にまとめられない
③算数障害(ディスカリキュリア)
・数の概念が理解できない
・計算のしかたが身につかない
・推論が必要な文章題を解くのが苦手
LDは、幼児期に判断しづらい傾向があります。
小学生になって本格的な学習が始まってからわかることが多いからです。
ただ、親や教師も、最初は読み書きや計算といった能力に問題があるのではなく、本人の意欲や努力、勉強量に問題があると捉えがちなので注意が必要です。
「やる気が足りない」「もっと勉強しなさい」と頭ごなしに叱ってしまい、ますます本人の自信を低下させるケースが少なくありません。
まとめ
今回は、吹田の放課後等デイサービス・こどもプラス大阪の子どもたちも抱えている、発達障害の症状について種類別に詳しくご紹介しました。
次回の3回目では、発達障害の種類によって異なる接し方や療育の違いについてご説明します。
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