発達障がいのこどもと遊びの大切さ③
発達に応じてこどもの遊びは変化します。
前回までこどもの発達段階に合わせて移り変わる遊びの特徴についてご紹介しました。
こどもと遊びについて考える3回目は、こども同士でコミュニケーションを取るようになるまでのプロセスをまとめます。
お互いに気にしながら遊ぶ「平行遊び」
ひとり遊びや傍観遊びの次に2〜3歳でよく見られるのは、平行遊びです。
平行遊びは、こどもたちが集まって同じ遊びをしているものの、こども同士ではほとんどコミュニケーションを取らずに遊ぶます。
こども1人ひとりでやりたいことや楽しいことがはっきりしています。
交流は少ないといっても、他のこどもの遊び方を真似たり、お互いに比べたりして、影響し合うのが特徴です。
そばにいても一緒に遊ぶことは少ないものの、同じ場所を共有している安心感がベースにあります。
ひとり遊び、傍観遊び、そして平行遊びは、それぞれ独立している遊び方ではなく、ひとつの遊び方にすべての要素が含まれているものです。
そのため、次に紹介する連合遊びの基礎になる遊び方といえるでしょう。
集団遊びの始まりになる「連合遊び」
連合遊びは、同じ遊びを楽しんでいて、他のこどもとおもちゃや道具の貸し借りをし始めるのが特徴です。
同じ場所で複数のこどもたちが一緒に遊んでいるものの、まとまりはあまり見られず、1人ひとりが思い思いに遊んでいます。
こども同士は平行遊びと同じように、コミュニケーションはほとんど取りません。
ただ、こどもの間に保育者が入るようになって、大人を介して間接的にこどもたちがつながりを深めるようになります。
こどもたちが自主的に遊び始める「協同遊び」
協同遊びになると、こどもたちは保育者を通したコミュニケーションが少なくなって、こどもたち同士で直接やりとりするようになります。
グループができて、1人ひとりの役割が生まれたり、組織的な遊びをするのもこの頃からです。
リーダー的なこどもやリーダーを支える役割のこどもが自然にうまれるようになります。
こども同士がコミュニケーションを取って、協力しながら遊びを深めていくのがポイントです。
まとめ
記事2回を通して、こどもの遊びの変化についてご紹介しました。
ひとりでただ遊んでいた段階から、やがてこどもたち同士で積極的にコミュニケーションを図りながら組織的に遊ぶようになるまで、こどもは年齢や環境に応じて遊びも発展していきます。
次回は、発達障がいを持つこどもと遊びについて知っておきたいポイントをご紹介します。
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