発達障がいのこどもへの配慮で知っておきたいポイントとは?発達支援と合理的配慮 その1
発達障がいのあるこどもたちには、家庭や学校、社会で適切な配慮が必要です。
一人ひとりの特性に配慮した教育や支援を続けることで、発達障がいのあるこどもたちは内に秘めた個性や才能を発揮できます。
最近、障がいがある人も社会で活躍できる環境づくりを目指して「合理的配慮」という考え方が広がって来ました。
行政や学校だけでなく民間企業や団体にも、障がいの特性や困りごとを理解して必要な支援をおこなうように法律が作られています。
そこでこの記事では、発達障がいのあるこどもにどのような配慮が必要なのか、発達支援の視点から考えていきましょう。
とくに学校で進んでいる合理的配慮の具体的な対策や、家庭で知っておきたい発達障がいの特性を踏まえた配慮のポイントまで、3回に分けてまとめて紹介します。
発達障がいのこどもになぜ配慮が必要な理由
発達障がいとは、主に次の3つの種類に分けられます。
- 自閉症スペクトラム障がい(ASD)
- ADHD(注意欠陥多動性障がい)
- 学習障がい(LD)
それぞれ、障がいの特性が異なるため、日常生活や社会生活を送るためには症状に合わせた配慮が必要です。
ここで簡単に、3つの発達障がいの特徴を見ておきましょう。
・自閉症スペクトラム障がい(ASD)
自閉症スペクトラム障がいの主な特性は、対人関係が苦手なこと、こだわりが強いこと、の2点です。
相手の表情や言葉から気持ちを察することが苦手だったり、その場の空気を読むのが困難だったりするため、コミュニケーションでつまづきやすくなります。
また、物事の順番に強くこだわる、環境の変化に合わせて気持ちを切り替えられない、といった特徴も多く見られます。
・ADHD(注意欠陥多動性障がい)
ADHDの特性はよく「不注意」「多動性」「衝動性」の3つの特徴で表現されます。
集中力が続かず、忘れ物が多い、落ち着きがなくじっとしていられない、気になることが見つかって突然行動する、といった特性が見られます。
・学習障がい(LD)
知的発達に遅れはないものの、読み書きや計算するといった基礎的な学習能力に問題があるタイプです。
文字がうまく読めないディスレクシア(読字障害)などが知られていて、本格的な学習がスタートする小学校に入ってから見つかえるケースが少なくありません。
まとめ:発達障がいのこどもへの配慮で知っておきたいポイントとは?発達支援と合理的配慮 その1
障がいがある人もない人も、社会で活躍できる環境づくりのために国が推進する「合理的配慮」。発達障がいのあるこどもたちにも、一人ひとりの障がいの特性や性格、才能に合わせた配慮をしながら、発達を支援することが大切です。
そのためには、自閉症スペクトラム障がいやADHD、学習障がいなどの発達障がいの特性を踏まえた配慮が求められます。
そこで次回の記事では、学校現場にスポットを当てて、具体的な合理的配慮の取り組みを紹介します。
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