発達障がいのこどもと「遊び」の大切さ②
前回の1回目は、こどもの遊びの効用についてご紹介しました。
こどもの遊びには、心や頭、体の成長にとって計り知れない良い影響があります。
今回は、こどもの遊び方が年齢や発達段階に応じて変化していくのをご紹介します。
それぞれの遊びのシーンで、特徴を持っているのがポイントです。
2〜3歳頃はひとり遊び
こどもの遊びは、ひとり遊びから始まります。
このとき、相手は必要ありません。
本人自身が周囲の世界に新鮮さを感じたり、遊ぶこと自体を楽しいと感じたりして、淡々とひとりで遊んでいる状態です。
自分の世界に入り込んで、自分であれこれ試行錯誤しながら、遊びをしています。
ひとり遊びでは、生まれてから五感で刺激を受けたさまざまな体験や情報に基づいて、自分で自分と遊んでいるといった印象です。
自分の世界というものがちょっとずつわかってきて、自分自身に入っていく感覚を身につける、重要な遊びのステップだといえます。
なお、ひとり遊びは2〜3歳を過ぎても続く場合が少なくありません。
発達段階にかかわらず、幼児期以降も続くこどももいます。
コミュニケーションが苦手で他のこどもたちと遊ぶのが不得手なケースもあります。
2〜3歳頃の傍観遊び
ひとり遊びと同じ時期によくこどもに見られるのが、傍観遊びです。
傍観遊びとは、他のこどもが遊んでいる様子が気になっているものの、一緒に遊ばずひとり遊びをしている、という状態です。
ただ他のこどもが遊んでいる様子を見つめているだけのこともあります。
また、ひとり遊びは自発的な遊び方でしたが、傍観遊びでは他のこどもが遊んでいるのをきっかけに自分も遊ぶという、他者の影響が出てくるのが特徴です。
たとえば砂場でそれぞれのこどもが別々に遊んでいる光景が、代表的な傍観遊びといえるでしょう。
こちらではひとりで穴を掘っている、あちらではふたりで協力して山を作っている。
それぞれこども同士は別のこどもの遊び方が気になっていても、一緒に遊ぶ様子はあまり見られません。
もし一緒に遊んでいる場合でも、同じルールや遊び方で協力し合っているのではなく、ただ順番にひとり遊びをしているだけというケースが目立ちます。
こども同士で刺激し合う場面はほとんどありませんが、お互いの遊び方を意識し始めています。
ただほかのこどもがいるだけで安心して遊べていたり、一緒に遊びたいというきっかけがうまれたりするのが、傍観遊びの時期です。
まとめ
こどもの遊び方は、ひとり遊びや傍観遊びなど、2〜3歳頃からはっきりと現れ始めます。
次回は、その年齢以降の遊びの特徴についてご紹介します。
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