発達障がいのこどもの勉強方法を考える①発達障がいと学習障害(LD)
発達障がいを抱えるこどもは、勉強が苦手な場合が多く見られます。
とくに小学校に上がってから、本格的な学習が始まると授業に付いていけない、みんなと同じスタイルでじっと勉強に集中できない、といったこどもたちが少なくありません。
集団で何かひとつのことに取り組みのが苦手な発達障がいの特性から、次第に勉強に遅れが出て、学校に溶け込めなくなるこどもが増えてきます。
今回から3回にわかって、発達障がいのこどもと勉強について考えていきます。
まずはじめに、学習障害(LD)を中心に見ていきましょう。
発達障がいと学習障害
発達障がいとは、日常生活で何かしらの支障を与える脳の発達の偏りをいいます。
誰しも多かれ少なかれ脳の発達には偏りがあるといわれていますが、発達障がいのこどもは生活習慣や勉強といった基本的な日常生活にまで影響があるのが特徴です。
発達障がいのうち、自閉症スペクトラム(ASD)や注意欠如・多動性障害(ADHD)は、人とのコミュニケーションが苦手だったり、整理整頓がうまくできず、忘れ物が多いといったこどもに育ちます。
こうした日常生活で大切な生活習慣がうまく身につけないまま成長すると、学校に入ってから学習に大きな遅れが生じるのです。
学習障害(LD)とは
なかでも、学習障害(LD)は、勉強する一部の分野が大幅に苦手、できないといったケースが大半です。
学習障害(LD)の特徴
・得意な科目と不得意な科目の差が大きい
・数字や文字はわかるが計算や作文ができない
など、ある部分の勉強内容が目立ってうまくできない、遅れてしまう場合、学習障害(LD)かもしれません。
学習障害(LD)のポイントは、知的障害は見られないことです。
また、幼児期はそれほど目立たなくても、就学以降、授業やテストが中心の勉強に入ってから、特定のジャンルだけ著しく不得手なものが出てきます。
学習障害の定義
学習障害(LD)とは、英語でLD(Learning Disorder)が由来です。
人間の学習能力には、
・聞く
・話す
・読む
・書く
・計算・推論する
といった学習能力があります。このうち、1つ以上でも勉強が困難な場合、学習障害(LD)と呼びます。
発達障がいのひとつです。
まとめ
今回は、発達障がいについて、学習障害(LD)を中心に基本的な情報をまとめてご紹介しました。
学習障害(LD)は特定の分野の学習内容が苦手なケースが多いのがポイントです。
日常生活でよく使われる読み書き、話す、計算するといった基礎的な学習能力が関わっています。
次回は、学習障害(LD)をさらに3種類に分けて詳しくご説明します。
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